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山梨県市川三郷町で、毎年8月7日(花火の日)に行われている「神明の花火」。僕が大好きな大会のひとつだ。毎年この日を心待ちにしている。 以前ここの地は市川大門町といった。平成17年10月に、三珠町・市川大門町・六郷町が合併して誕生したのが現在の市川三郷町。現在、約6,000世帯、人口2万人弱の町となったが、合併前からこの地には、全国的に有名な煙火店が2社も存在している。(株)齊木煙火本店さまと、(株)マルゴーさま。 2007年10月、さぞかしこの町は盛り上がったのではないだろうか。それはマルゴーさまが、第76回土浦全国花火競技大会に於いて、念願の内閣総理大臣賞を見事受賞されたのだから。 確かな数字は分からないが、市川大門町だった時代の人口は約1万1千人前後。ということは、世帯数では3,300世帯付近だったと思う。その時代(平成元年〜)からここには、山梨県下最大級(全国ランクも堂々)の規模を誇る「神明の花火」が存在している。これは凄いことだ。これほど大規模な大会となると、聞いたことのあるウン十万人の人口を誇る地方都市が運営するレベルなのだから。 早朝、観覧場所を確保してから、会場周辺に総計4,000台分用意しているという、花火大会用無料臨時駐車場のひとつにクルマを停めた。まだまだ時間はいっぱいあるので、周辺の散策に出掛けてみる。以前の観覧記にも書いたが、橋の欄干には花火を象ったデザイン、歩道には花火の絵タイルがはめ込まれているといった、まさに花火を前面にアピールしてる素晴らしい町。この日、天気は問題なかった。風向きも大きな問題はない。花火ファン最大の懸念がクリアされて、これ以上の安堵はない。暑さも吹っ飛ぶニコニコ散策だった。 正午、今年新設されたという花火資料館と花火公園へ行ってみる。花火公園は大きなものではなくて、東屋とウッディなベンチが置かれた休憩所タイプ。天井部分には、ハートの中に花火玉をあしらってお花をデコレーションした愛の鐘(上の写真)。近くに男性花火愛好家がいたので、一緒に鳴らしてみる、と訊いたら嫌な顔された。ジョーダンに決まってるのにもう……。 下の写真は花火公園と隣接している花火資料館内部。館内は神明の花火の歴史が処狭しと飾られ、過去の大会映像も視聴できるようになっていた。市川三郷町が、益々花火の町となっていくことが嬉しくてたまらない。購入可能なグッズも多彩にラインナップされ、僕はオーソドックスなチョイスだったが、神明の花火オリジナルTシャツを手に取った。 僕が感じる神明の魅力……、それは「癒される大会構成」に尽きてしまう。まず、観客をもてなす心。そして観客と花火が対話できるかのような演出。それらの神明イズムは、人々を優しい気持ちにして花火をとても身近なものとしてくれる。このような感情を揺さぶる構成は、全国広しといえどもなかなか存在しない。そして、神明の花火成功の要因のもうひとつに、MCさんの上手さというものも大きい。地元局の女性TVアナウンサーが進行を務めるのだが、聞きやすく感情たっぷりの語りは秀逸で、会場内を一気にほんわかムードへと変えてしまう。 スピードを上げて打つだけが花火じゃないよ、と神明は教えてくれる。スローバラードの名曲のように、強弱をたっぷりつけて花火を観せてくれる。ドラマティックな打ち方をしてくれる。前述した地元2社による煙火店を中心に、隣町の笛吹市から山内煙火店さま、長野県諏訪市から小口煙火さま、そして東京からは丸玉屋小勝煙火店さまが打上を強力にサポート(特に山内煙火店さまの功績は多大)し、一丸となった打上は「大会のまとまり感」となり、観衆の感動に直結しているのだと思う。 下の添付動画は、2008テーマ花火「ありがとう」の第3部。この映像の最後の花火は、2尺玉の二度咲き千輪。
第20回という節目を迎えた今年、神明では初の昼花火が披露された。オープニングからフィナーレまでの90分、5社による競技創造花火、毎回魅せてくれる花火シンフォニー、大型スターマイン、尺玉早打ち、3部作テーマ花火、フィナーレ、そして八重芯1発を含む7発もの2尺玉。それらプログラムの間を固めた幾つもの花火で、2008神明の花火は晴天のもと大成功で終了した。 やはり圧巻は7発もの2尺玉。他の大会では、尺玉と同等か小さく観えてしまいがちな2尺玉だが、ここ神明は会場レイアウトに恵まれていて間近に鑑賞することができる。 ぜひ未観覧の花火ファンに神明を観て欲しい。たっぷりと神明イズムに触れて、花火セラピーを体感して欲しい。小さな町の大きな花火に、カルチャーショックして欲しい。そして、たくさんの活力を得て欲しい。 今年のグランドフィナーレは斎木煙火本店さまの番。ラストに相応しい、美しくて力強い花火だった。神明の花火の益々の発展を願ってやまない。
この日、大切な友がメッセージ花火を打ち上げた。 おめでとう、美しい花火だったよ(^_^)
※2008.12.9観覧記公開。 |