2008 長岡の大花火
2008.8.3開催分 ※新潟県長岡市


 古河花火大会の帰路渋滞を抜け、ひとしきり走った後に「なんか食べようか?」というムードに車内はなった。このまま走って新潟県長岡市に向かう訳だが、まだ関越道にすらのれていない。道中はまだまだ長いのだった。車内……、そう、とっても狭い車内にはむさ苦しいオトコばかり4人もいる。本来は3人の予定だったが、目出たく古河で同乗者がひとり増えたのだった。で、4人中3人はカメラや三脚を持参しているので、荷物の量もハンパじゃない。「じゃあさ、ラーメンでいい?」と僕。「いいよ〜」の全員一致で入ったのが館林市内の「布袋」というラーメン屋さん。僕は味噌ラーメン(上の写真)を注文した。ニンニクがあったのでいっぱい入れる。ちょっと珍しい生唐辛子もあったのでいっぱい入れた。

 長岡に到着したのは確か午前3時過ぎ。なんとこの時間から無料開放エリアゲートに列ぶという、元気いっぱいの強行策をとることになった。24時間営業のスーパーへ行き、皆、思い思いのつまみとアルコール飲料を購入して目指すは右岸の13番ゲート。
 現場に到着すると、無料エリアである各ゲートには既に数組の方々が列ばれていた。まあ、列んでいると言ってもこの時間から立ってる人はいない訳で、みなさん横になって仮眠をされている。なるべく迷惑にならぬよう、そっとロールマットを敷いて静かに乾杯をした。



 真夏の太陽は朝から容赦なく、その暑さに堪らず起き上がった。あとから聞いたところ、僕は乾杯の後、30分も経たないうちに眠りこけたらしい。
 まだ時刻は8時前。ゲート開放の午後2時までの6時間、花火仲間さんと交代しながらその開放のときをただひたすら待つのだった。
 それにしても、今年もクラクラするほど蒸し暑い日だった。場内放送で、水分補給をこまめにしてください、と時折アナウンスが入るのだが、こまめもこまめ、言われるまでもなく水分補給しっぱなしである。以前の観覧記にも書いたが、もう少し開放時刻を早めてもらうわけにはいかないのだろうか。せめて正午開放にして欲しい。
 きっかり午後2時、ゲートが開いた。一斉に走る走る、つんのめる足とられる、あっちの人ころんでる、あぶないあぶない、でも走る走る、敷け敷け敷け敷け、敷いた敷いた!! やりました。無事場所取り完了です。
 その後、夕方まではいつも利用してる極楽湯さんで過ごした。お風呂には入れるし、休憩所は涼しいし、食事も摂れるしと、スーパー銭湯っていうのはホントに助かります。



 聞き慣れたアナウンスの声が広大な会場に響き渡る。定刻となって、2008長岡の大花火2日目(長岡は2日間連続開催)は開幕された。
 プログラムはつつがなく進んでいく。せり上がっていく金色の尺玉、幾重にもかさなっていく黄金に光り輝く夜空……。例年通りの長岡だった。会場の空気も、観覧客のテンションも、歓声も……プログラムNo.33までは。
 この日、いままでの長岡花火とは全く異質のプログラムが組まれていたのだった。それは、プログラムNo.34「天地人花火」。打ち揚げは新潟県内の煙火業者さんではなく、なんと神明の花火でお馴染みの、マルゴーさん(山梨県市川三郷町)が担当するのだという。

 天地人花火についての情報は、早い時点で「花火の杜掲示板 ※注:現在はありません」でも語られていた。事前に発表された内容を要約すると、2009年のNHK大河ドラマ「天地人」をPRするため、「愛と雪」をテーマに約1,500発(3分間)の花火を打ち上げるという特別創造花火とのことだった。担当煙火店がマルゴーさんだということも、比較的早い段階で発表されていた。
 実のところ僕は、この天地人情報が舞い込んでくるまで、今年の8月2日〜3日は愛知や岐阜といった方面の大会を観覧しようと計画を立てていた。だがこの情報を知り、やはり長岡を観ねばならんと思い至った。マルゴーさんが、長岡という大舞台でどのような花火を揚げてくれるのか。予算規模も立派らしいと聞いてしまってからは、期待せずにはいられなくなった。
 いよいよプログラムNo.34「天地人花火」の打上となった。下カメの電源を入れ、RECボタンを押した。
 またまた余談だが、僕は気に入りそうなプログラムについては2台のビデオカメラで録っている。1台は下カメと呼称していて、下方を筒位置に合わせた固定カメラ。この下カメで演出煙火系と小さな号数の玉をカバーし、上カメでそれ以上の玉をカバーできるようにしている。正直言うと編集がとてもたいへんなので、ついつい1カメで録りたくなってしまうのだけど……。

 天地人花火は、そのテーマソング(愛と勇気を)にシンクロさせた、素晴らしい音楽付創造花火だった。カッコいい緻密なプログラミングによるコンピュータ制御の打上で、圧巻かつ芸術的な最先端花火を長岡の大舞台で堂々打ち放った。とにかく勢いがあった。そしてプログラム中盤からは、上から下までの厚みが凄い。これほど塊感のある花火はそうそう存在するものではなく、近年稀にみる超豪華な創造花火だったのだ。また、随所にマルゴーさまの決め玉がセットされ、オリジナリティ溢れる花火と構成にも感銘を受けた。
 天地人花火を観ていた観覧客の歓声は、凄いなんてもんじゃなかった。これほどの歓声は、最初のフェニックス打上のときを彷彿とさせるものだった。

 たったひとつのプログムである天地人花火が、長岡の大花火大会に投げ掛けた波紋はあまりにも大きい。それは、根っから花火好きだらけの地区に、今まで観たことのないような、コンピュータ制御バリバリのビッグスケール花火を披露してしまったからだ。それも音楽付の上に完璧なシンクロだったし……。
 新しい感動の風が吹き抜けた2008長岡。今回限りの特別花火と考えるのが自然だとは思うが、ぜひとも別アレンジの天地人花火を観てみたいです。


天地人花火




 ※2008.11.21観覧記公開。