2007名古屋みなと祭花火大会
2007.7.21開催分 ※愛知県名古屋市


 名古屋港に到着(正午すぎ)した時にはまだ降ってなかったけれど、やはり予報どおりというか、無情にも3時ぐらいからポツリポツリ……。ま、何度かこういう状況に陥ると同じことを書いているけれど、雨よりも気になるのが湿度の高さと風の無さ(弱さ)。花火愛好家の端くれである以上、いくらだって雨に濡れても構わないが、煙停滞によるスモークアウトだけは堪忍して欲しい。特に今夜は堪忍して……。

 名巧「磯谷煙火店」が打上を担当する名古屋みなと祭。磯谷煙火店さんが揚げるというだけでも必見なのに、今回は名古屋港開港100周年記念大会ということで、打上台船が5隻も(通常は2隻)並んでしまったほどのスペシャルナイト。だからスモークアウトだけはホントに困る。怨めしく空を見上げながら、湿気払い・風乞い祈願全開です。

 磯谷煙火店さんの魅力は、圧倒的な創造性とデザイン性の高さにある。
 一見、技術とデザインは別物的なものと思う方も多いかもしれないが、“デザイン創造”というものは、総ての技術が成ってないとできないものだ。僕が携わっている仕事も“創造性”というものが絡むのでよく解るが、基本が未熟ならば人を惹き付けるデザインはできない。なので、圧倒的な花火デザインに裏打ちされた磯谷煙火店さんの技術の高さは、計り知れないほど高次元のものといえる。
 凄いのは花火玉だけではない。こだわった演出の難しい打ち揚げを、とても素敵にスマートにこなしてしまう。そんな超エンタメ花火が今宵この名古屋港の夜空に高々と打ち揚がるのだ。

 ……ったく、オイ風、いいかげんに吹けよ。始まっちゃったじゃねぇか……。

 DJであるケン・マスイさんの軽快なMCにリードされ、大会は澱みなく進行していったが、根本的に風力が弱いのと高湿度で煙がうまく流れていってくれない。雨脚は弱いけれど、ほぼ断続的に降ってくるという終始あいにくのコンディションだった。

 だがそんな悪条件の中でも、磯谷煙火店の花火はとても美しく、そしてとても大きく優しい光に満ちあふれていた。
 いつしか降る雨のことも忘れ、観衆は花火に魅入っていった。感動は心のエネルギーとなって、とても精神を穏やかなものにしてくれたのだった。

 一人でも多くの方にこの磯谷煙火店の花火を観てもらいたいと思う。哀しみを抱えた人が、この花火を観て救われると思うからだ。多くの人がこの花火を観て、心豊かになれると思うからだ。こういう時代だからこそ、来年ぜひチャンスを作って皆さん観覧してみてくださいね。


創造花火が打ち揚がっている場面




 ※2007.8.31観覧記公開 ※2016.1.23 加筆修正